胆力と見識

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【2012/03/26 日経新聞コラム「時流 地流」より】

「がれき処理とひ弱な「官僚知事」

…被災地でがれきの処理が話題になっている。…

◆     がれきの処理を巡って、全国の知事の胆力と見識が試された。東北以外で最初に受け入れたのは東京都の石原慎太郎知事だった。反対する住民の声に「測って何でもないから持ってくるんだ。黙れと言えばいい」と昨秋、毅然と言い放った。静岡、埼玉、神奈川 などの知事も動いた。彼らに共通するのは国政や民間から転じたトップという点だ。

◆     一方、全体の半数を占める中央省庁出身の「官僚知事」は総じて及び腰だ。…住民の反対に恐れをなして「国の安全基準が不明確だ」などと責任逃れに終始している。野田佳彦首相が知事や政令市長に受け入れを要請したことで、今度は「バスに乗り遅れるな」と動き始めるのだろうか

◆     地方議会では受け入れを求める決議が相次ぐ。尻込みしている首長の背中を押すだろう。その先陣を切ったのは北九州市議会だ。…全会一致での決議…被災地の状況に思いをはせ、原発問題などと切り離して対応を決めた同市議会の動きは見事だった

◆     政府が処理を求めているのは岩手県と宮城県のがれきで、国が示す安全基準を満たすものに限っている。知事が腹をくくれば国の出番を待たずに済んだに違いない。こんなひ弱な知事ばかりでは地方分権は進まないし、分権してもこの国は良くならない。

※胆力:事にあたって、恐れたり、尻ごみしたりしない精神力。ものに動じない気力。きもったま

胆力と見識を問われているのは知事だけではない

日経新聞にしては珍しく、激しい論調のコラムである。

リーダーシップの要件として最近とみに問われることの多い「胆力」。先日高砂での「震災がれきの受け入れ」の難しさをお伝えしたが、最後は住民に向かってしっかりと説明責任を果たした上で、「やりきる」ことが出来るかという「政治家の覚悟」にかかっている。自分にも問いかけてみるが、いまの高砂に「胆力」と「見識」を備えたリーダーは…?探すだけ無駄か…

「気持ち」ではなく「考え」が大事

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【3月26日の日経新聞のオピニオン「核心」から】

“満点なきストレステスト”

福島第1原子力発電所の事故に関して東京電力の安全対策の中で「数々の抜かりがあった」が、唯一「免震重要棟の建設は例外」と評価。

この施設は「新潟県柏崎・刈羽原発を襲った中越沖地震の教訓に基づき、震度7に耐え、放射性物質を除去する空調設備」を備える。

これに対し、「ストレステスト(耐性調査)を経て再稼動の一番手と目される関西電力の大飯原発(福井県)には免震重要棟にあたる施設はない」ことを問題視。

「同社の安全対策を審査した原子力安全委員会では(免震重要棟の)建設前倒しを求める意見が出た」…また「『ストレステスト1次評価だけでは安全性を評価するには不十分だ』」との斑目春樹・原子力安全委員長の発言に「再稼動の政治判断を控えて不穏当な発言ととらえる向きもあるが、技術的には当然の見解だ。」と支持。

「ストレステストは原発の『実力試験』…自然災害などへの対応力を測り、施設の弱点を知るのが目的…どの原発であろうと、満点はありえない。」

…「逆説的な言い方になるが、完璧な安全がないからこそ、より安全な状態への改善がある。大事なのは安全を高め続ける不断の努力と、改善へのオープンな議論だ。…

…原発を動かすリスクと、止めるリスク。(安全)神話が消えうせた後も、決して消えはしないそれぞれのリスクを見据えたうえで、政治が個々の原発について再稼動を判断していくべきだ。」(…とこのあたりが日経たる所以?)

ところが「政府は危機意識と責任感を欠き、国会は怠慢」と法案審議の遅れで原子力規制庁も発足できない政治状況に手厳しい。

ここで「最近公開されたサッチャー元英首相の伝記映画」の1シーンを引き合いに出し、政治に求められる「民意を捉え『考え』を示すこと」の重要性を説いている。

「記者に『今のお気持ちは』と尋ねられ、…『なぜ私の考えでなく気持ちを尋ねるのか』…『考え』を『言葉』にし『言葉』を『行動』にする。『行動』が『習慣』となり『人格』を形づくりやがて『運命(さだめ)』となる。『気持ち』でなく『考え』が大事なのだと。…原発推進であろうと、脱原発であろうと民意は言葉にできる「考え」だ。…様々な考えがあるのが見える。見えないのはむしろ政府や政治家の考えの方だ。」

…「政府や政治家が(国民の)空気を読んでいるうちにも事態は進んでいる。」

と政治家の勇気のなさを痛烈に批判。

〈これは政治家の基本ではないか〉

「考え」が大事なのは原発問題・政府など国会クラスの政治家にとどまらず、他の問題・我々地方の政治にも当てはまることだ。原発問題、増税問題だけでなく様々な事案で市民に『勇気を持って考えを示し、行動する』。いまの政治家に求められているこんな基本的な資質、地方議会の活性化とはこんなところから始まるのではないか。

独の太陽光発電 苦境

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【2012/03/24 神戸新聞】

「独の太陽光発電 苦境

【フランクフルト時事】

メーカー、破綻相次ぐ 価格競争・供給過剰・補助も引き下げ

一時は世界を席捲したドイツの太陽光発電産業が、苦境に陥っている。中国企業との価格競争や供給過剰による採算悪化に加え、政府による補助引き下げに直面。メーカーの破綻が相次ぎ、業界は危機的とも言える状況だ。…

…昨年末以降、太陽光機器メーカーの破綻は4例目。…存続する企業の経営も深刻だ。

 ドイツは2000年から、再生可能エネルギーの全量固定価格買い取り制度を本格導入。20年間の買い取り保証を背景に太陽光発電装置の建設ラッシュが始まり、昨年も750万kw(キロワット)分の発電装置が設置された。

 しかし、価格面で強みを持つ中国企業との競争が激化。補助金に後押しされたメーカーの乱立も会って発電装置が供給過剰となり、価格暴落が止まらない。…

…ドイツの太陽光発電への補助額は年80億ユーロと、全再生可能エネルギーの補助の半分を超えるにもかかわらず、太陽光発電が全電力に占める割合は3%程度と、風力などに大きく劣る。

 政府は過度な補助と供給過剰解消のため、太陽光発電の買い取り価格を大幅に引き下げる方針を決定。これが業界に追い打ちをかける恐れもあり、企業や野党は反発を強めている。」

〈エネルギー政策・日本のお手本が…〉

環境政策の先進国、太陽光発電・風力発電など、世界に先駆けてきたドイツ。反原発の推進派が口をそろえて絶賛していた「再生可能エネルギーの全量固定価格買い取り制度」。思わぬところに落とし穴が…。これからしっかりと分析の上、日本の国情にあった政策に練り直す必要があるのではないか。

加古川市議会 震災がれき受け入れ決議 高砂はどうする?

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加古川市議会が震災がれきの受け入れの決議を可決。しかし、産廃問題で全市民反対の意思を表明?している高砂市では受け入れは非常に難しい。仮に「震災がれきを受け入れる」と表明すれば、それなら「市外発生の産廃についてもOKやな…」と県は判断、これ幸いと産廃の許可申請を進めるだろう。

気をつけなければならないのは、「議論の過程、結果にいたるプロセス」を市民に丁寧に公開、説明しなければならないということだ。さまざまな意見が交錯する問題だからこそ、議会としてどのような議論・討論の結果、決議にいたったのかを市民に知らせることが議決機関としての責務であるはずだ。賛成多数の結果だけでは単なるパフォーマンスと映りかねない。

高砂市としてもいずれ、問われる問題であることは間違いない。

【2012/03/24 神戸新聞】

「震災がれき受け入れ要請決議を可決 加古川市会

加古川市会は24日、東日本大震災で発生したがれきの受け入れを市に求める決議を賛成多数で可決した。がれきの広域処理をめぐり、各地の地方議会で同様の決議が相次いでいるが、兵庫県内では初めて。

 決議は市民の理解を得ることを前提に、国が定める放射線基準内のがれきについて、受け入れ準備を積極的に進めるよう要請。「がれきの処理なくして被災地の真の復興はあり得ない」としている。

 この日の本会議に4会派の代表が連名で追加提案。討論はなく、採決の結果、賛成25、反対4だった。提案した市議の一人は「受け入れの動きが広がるよう議会の意思を示した」と強調した。

 加古川市は現在、可燃ごみの焼却灰はすべて大阪湾フェニックス計画の神戸沖処分場に埋め立てている。そのため被災地からがれきを受け入れても、焼却灰は神戸沖へ持ち込まねばならない。

 一方、環境省は放射性セシウムが水に溶けやすいため、がれきの焼却灰が水と接触しないようガイドラインに明記している。加古川市で仮に受け入れたとしても、現時点では海面埋め立ての安全性が確立されていないため、焼却後の灰の行き場がないことになる。

 環境省廃棄物対策課の担当者は「焼却灰を海に直接放り込んで埋め立てる場合は、個別に安全性の評価が必要になる。いつ、どう評価を打ち出すかはまだ検討中だ」としている。

                ◆

 加古川市会が震災がれきの受け入れを市に求める決議を可決した23日、市民からは賛否の意見が聞かれた。

 同市加古川町の団体職員の男性(51)は「被災地にがれきが山積みされている状況ならやむを得ない」と理解を示す。同市平荘町の男性会社員(39)も「どこまでの放射線量なら安全か国がきっちり示し、その範囲内で協力すべきだ」と話した。

 一方、子育て中の主婦(32)=同市=は「健康への影響が出ないか不安。じっくり議論してもらいたい」。原発反対の署名活動を続ける「脱原発東はりまアクションの会」の菅野逸雄さん(62)=同市加古川町=は「国の放射線基準自体があいまい。(受け入れを)性急にする必要はなく、もっと慎重に考えてほしい」と話した」

兵庫県公示地価 格差拡大

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【2012/03/23 神戸新聞】

兵庫県内公示地価 都市と郡部、格差拡大 

 2012年の公示地価で兵庫県内は明暗がいっそう鮮明になった。神戸、阪神間は住宅街としてのブランド力を発揮し、下げ幅を縮小。一方で、但馬、丹波、淡路はマイナス3~5%台の下落率を示した。津波被害が懸念されている南あわじ市福良の変動率は昨年より3・4ポイント落ち込み、マイナス9・3%と商業地で最も下落率が大きかった。

 福良地区は淡路島南部の福良湾に臨む。県の想定では東南海・南海地震で9・85メートルの津波高が予想されており、大幅な下落率について県都市政策課は「東日本大震災の影響を間接的に受けている」と指摘する。

 地元の不動産業者によると、震災後、東南海・南海地震に対する警戒感などで、海沿いから高台へ移転する世帯が増加。福良商店街で衣料品店を営む橋本守さん(79)は「津波のシミュレーションで福良がつかる映像をテレビで放映されたのでは、地価が下がるのも当然だ」とため息をついた。…

 …一方、住宅地としての高いブランド力を示す芦屋、西宮市が、平均価格などを押し上げている阪神南地域。変動率は、前年比で1・4ポイント上昇し、マイナス0・3%にまで改善した。…」

〈東播地域の公示価格は…〉

【同紙 東播版】

「…東播磨3市2町の住宅地は15年連続、商業地は21年連続で下落したが、いずれも下落幅は縮小傾向。…

自治体別の住宅地の下落率は加古川市1.5%(前年1.6%)▽高砂市1.6%(同1.7%)▽稲美町1.5%(同1.6%)▽播磨町0.5%(同0.7%)…

 一方、商業地の下落率は高砂市で2.6%(同2.5%)となり、住宅地に比べると低迷が顕著となった。

 東播2市2町の地価について、国土交通省地価調査課は「しばらくは横ばいに近い状態で、少しずつさがる傾向にあるのではないか」と見る。…」

〈これも街づくりの反省材料のひとつ〉

地価というのもひとつの評価基準、指標といえるのではないか。神戸・阪神かんが「ブランド力」を発揮、その一方でその他の地域は低迷、地価の差は拡大する。

今後、神戸・阪神間に無い「ブランド力」を作ること、「地域力」を発揮することと密接につながっているのではないか。

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